2013年9月11日水曜日

Project す舞 巨匠投稿 "2020東京オリンピック表裏 ~反対しきれないワケ?~"


「オリンピックが東京に決まってしまう。」

・・・いつも突然やってくる<感覚>が口をついて出たのは
次の開催地が「Tokyo」に決まる数日前。


東京が金融の道具としての街から、人々の暮らす町へと
やっと戻っていくと思えた矢先、
オリンピック・パラリンピックの招致報道がTV画面を賑わし始め、
瞬く間に「Tokyo」に決定した。

私自身は東京オリンピックに憂いを感じている。
もっと言えば、東京オリンピック反対だ。

あの一極集中バブルが再び始まる懸念を消すことができないのだ。
招致決定の前から既にその兆候は現れ出していたが、
また金融主導の建設ラッシュを東京にもたらすつもりなのだろうか。

戦争が終わりわずか68年で、東京はコンクリートと鉄に覆われた
無機質な大都市に豹変した。

焼け野原が大都市に変わるのに費やした年数はたった68年。

そこに住まう人々の衣食住の「住」を支える土地であったはずの、
戦前の東京に思いを馳せてしまう。


東京オリンピック決定と時同じくして、
朝ドラの「あまちゃん」ではアキが北三陸に帰った。
宮藤官九郎独自の描き方で、2011年3月11日の東日本大震災の様子が表現されている。

復興はまだ全然終わっていないことに引き戻される。

都市直下型地震の予測が紙面を賑わし、富士山の噴火が秒読みのように言われている。
そんな超危険な因子を抱えながら、人々は与えられた日々を生きなければならないのだ。
ならば、2020東京オリンピックまでの7年間、
被災地の復興が目に見えるかたちで進むことを祈ろう。

一極集中で日本の経済を牽引してきた東京が世界に向けて約束したのだ。
オリンピックを切っ掛けに、オリンピックを道具にして、外貨を吸い上げ、
東北に回せばいいではないか。
本当にコントロールが必要なのはそこでしかないはず、
ですよね、総理。


2020東京オリンピック会場のほとんどは、ウォーターフロントと呼ばれる
東京湾内の突端の埋め立て地の上に計画されている。
津波が来ればひとたまりもないことは明確な場所だ。
これからの7年間、そこにたくさんの人々が様々な理由で集まるのだろう。

東北を襲った衝撃的すぎる津波の映像が蘇る。

7年後、2020東京オリンピックが無事開催されることを心から願う。

がんばれ! ニッポン!

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